拔頭 現行曲 林邑楽 訓法 波゚ ゚ 止宇〜ばとう〜
管絃 別字 髪頭。撥頭。鉢頭。馬頭。
舞楽 別名 宗妃楽。

舞楽図

乞食調の楽。

中国西域の楽で胡人が猛獣に噛み殺され、その子が獣を探し求めこれを殺す姿を舞にしたものといいます。また、唐の后が嫉妬して鬼となった姿を舞にしたものともいいます。

楽名はインド語の「パルト」(格闘)よりきているといいます。

我が国には天平年間(729〜749)に婆羅門僧正または佛哲が伝えたといいます。

左方舞と右方舞に用いられ、奏楽・舞手に違いがあります。

管絃
当曲 古楽。
小曲。早只四拍子。拍子十五。末七拍子加。
渡物 壱越調。黄鐘調。

舞楽 左方舞。右方舞。走舞。童舞としても。舞人1人。
     左方 ─ 答舞≪八仙≫≪還城楽(右方)≫。右方 ─ 番舞≪還城楽(左方)≫。
出時   りん ゆうらんじょう
・林邑亂聲

吹止句により終わる。
舞人は登台して出手[でるて]を舞い、桴を舞台に置き終わります。膝退して跪きます。
当曲舞 ・拔頭音取
・当曲 古楽。
小曲。左方-早只四拍子。右方-八多良四拍子。
拍子十五。第二太鼓以下加。
入時 吹止句により終わる。 当曲中に舞人は退出します。

装束 別装束 左方・右方ともに同じ装束を用いる。
ほう
紅地顕紋紗に蔦・唐草の地紋。穴+果紋の刺繍。筒袖で露紐を手首で括る。
りょうとう
裲襠
貫頭衣。紅地唐織物。淡染の生絹の毛縁。前背面に各々2個の八藤の丸紋。
はかま
紅地唐織物。白綾織の帯。裾の紐を足首でくくる。
あかのおおくち
赤大口
紅平絹。
あておび
当帯
銅製。牡丹唐草の透彫に金鍍金。周囲に覆輪金具。裏は紅綸子。紅八打紐で締める。
 し かい
絲鞋
白絹糸。底に羊の柔革。中底に畳表。絹紐で締める。
めん
木製。大面。朱漆塗。黒絹糸の縒紐の髪。胡人の顔。女性の嫉妬の相ともいう。
(童舞の時は面を用いず天冠をつける)
 む  し
牟子
紅地金襴に牡丹・鳳凰の地紋。裏は紅綸子。3本の組紐で結ぶ。
ばち
右手に持つ。木製。黒漆塗。先と元に飾り金具。手許に紅唐打紐。


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