☆くま その2☆

犬は、人間の年齢でいうと、最初の1年で18才になり、以後1年で4才ずつ年をとっていくと聞いたことがある。

犬の種類によっても違うが、生後8ヶ月前後で発情期をむかえるらしい。
そしてくまも、発情期がやってきた。

H14年の3月、私は大阪に行った。その頃夫は平日釧路、週末美幌という生活をしていて、家には誰もいないので、1週間美幌の友達の家で預かってもらった。
大阪から戻りくまを引き取りにいったら、友達が「くま、発情期じゃない?オス犬寄ってきてたよ」と教えてくれた。
そしたら、生理になっていた。

犬は生理が発情の合図であり、その後妊娠可能になるらしい。
人間とは逆だね。

家に連れて帰ってきたら、どこからともなくオス犬が居つくようになった。預かってもらってた友達の家とは10キロ位離れてるので、追いかけてきたとは思えない。
首輪もしていないようなので、野良犬かなぁ。
私たちが外に出ると、すぐ逃げちゃうけど、毎日いた。
散歩に行くと、遠く離れて後ろを着いてきていた。

ぶっさいくな犬だった。こげ茶色でくまより少し小さく、足短くて、鼻が黒かった。
こんな犬にやられたらたまらん!と思った、マジで。
24時間見張ってる訳にもいかず、子犬が生まれても困るので、不妊手術をうける事にした。
一度も子供を産ませてあげられないのはかわいそうだけど、うちでは、もう飼える余裕もないし、貰ってくれる人探すのも大変だし捨てに行くのも嫌だし、保健所にもってくのもとんでもないし。

手術の日、朝連れて行って、夕方に迎えに行った。くまはかなり、すごく痛そうだった。かわいそうなことしたかな、手術なんてしなかったらよかったかと心を痛めた。死んじゃうんじゃないかと心配した。
が、1週間もしたら元気になり、抜糸するころには走り回ってた。
しょせん、犬である。

手術費用は3万ちょっとかかった。今ではそっちの方が痛い。