くにぶりのうたまい
(1) 国風歌舞

日本古来の歌謡によって、平安期に成立完成された声楽を主とした歌舞。

神楽歌[かぐらうた]・東遊[あずまあそび]・久米歌[くめうた]・倭歌[やまとうた]・誄歌[るいか]・大歌[おおうた]・田歌[たうた]

　　　　がい らい がく ぶ
(2) 外来楽舞

５世紀〜９世紀ごろに我が国にもたらされたアジア諸国の音楽舞踊を
日本風に改作したもの、及びそれらを模して日本で作られた楽舞。

唐楽[とうがく]・高麗楽[こまがく]

　　　　うた　　　　　　 もの
(3) 歌　　　物

平安期に日本で作られた声楽曲。和歌や漢詩に雅楽風の旋律をつけたもの。

催馬楽[さいばら]・朗詠[ろうえい]

に対しての総称ですが、今日 一般には特に(2)の外来楽舞のみを指して「雅楽」と言うようです。
神社や結婚式場でよく耳にする≪越殿楽[えてんらく]≫という曲も、この外来楽舞に属します。

雅楽に用いられる曲は伝えられた地域によって次の２つに分類されます。

と う　　　 がく
• 唐　 楽 ─ 主に中国大陸より伝えられたものと、その形式で日本で作られたもの。

　こ　　ま　がく
• 高麗楽 ─ 主に朝鮮半島より伝えられたものと、その形式で日本で作られたもの。

また、演奏形態によって次の２つにも分類されます。

かんげん
• 管絃 ─ 楽器のみによる合奏で、楽[がく](曲のことを言う)を主とする。唐楽を用いる。

　ぶ　がく
• 舞楽 ─ 舞を伴うもので、舞を主とする。唐楽と高麗楽を用いる。

　　　　　　さらに唐楽によるものを「左方[さほう]・左舞[さまい]」、高麗楽によるものを「右方[うほう]・右舞[うまい]」と言います。

当サイトでは楽を主として「唐楽」と「高麗楽」に分けて各曲を御紹介していきます。