蘇莫者 現行曲 唐楽 訓法 曾眞具志也〜そまくしゃ〜
管絃 別字 蘇莫遮。
舞楽 別名 蘇摩遮。莫者。

我が国への伝来は不詳です。

役行者[えんのぎょうじゃ]が大峯を下る時に笛を吹くと、山神が愛でて舞う、行者に見つけられて舌を出したといいます。

聖徳太子が河内の亀瀬を通る時に馬上で尺八を吹くと、山神が愛でて舞うともいいます。

管絃
古楽。
中曲。早只八拍子。拍子十二。末四拍子加。

舞楽 左方舞。走舞。舞人1人。答舞≪蘇志摩利≫≪林歌≫≪八仙≫。
出時 太子は登台し舞台の左側の縁に立ちます。
   こ がくらんじょう
・古楽亂聲

吹止句により終わる。
舞人は登台して出手[でるて]を舞います。
当曲舞 ・蘇莫者音取
・序 古楽。
中曲。序吹物。拍子六。
二帖。
・破 古楽。
中曲。八多良八拍子。拍子十二。
第六拍子以下加。二返。

吹止句により終わる。
・急
入時 ・破 二返目の第三拍子で舞人は降台し退出します。
全奏楽が終わって太子は降台します。

装束 別装束
ほう
紅地顕紋紗に四手雲の地紋。穴+果紋の刺繍。筒袖で露紐を手首で括る。
りょうとう
裲襠
貫頭衣。紅地唐織物。淡染の生絹の毛縁。前背面に各々2個の鷹紋。
はかま
紅地唐織物。白綾織の帯。裾の紐を足首でくくる。
あかのおおくち
赤大口
紅平絹。
あておび
当帯
銅製。牡丹唐草の透彫に金鍍金。周囲に覆輪金具。裏は紅綸子。紅八打紐で締める。
みの
三角形の網に朽葉色の生絹。前面と背面の2枚。
 し かい
絲鞋
白絹糸。底に羊の柔革。中底に畳表。絹紐で締める。
めん
木製。中面。金漆塗。長い髪。舌は赤漆塗。山神の顔。
 む  し
牟子
紅地金襴に牡丹・唐草の地紋。裏は紅綸子。3本の組紐で結ぶ。
ばち
左手に持つ。木製。濃茶色。手許に紅唐打紐。[ぜんまい]を模す。

太子 左方襲装束

べつくつ
別沓
とうかん
唐冠
 た ち
太刀


[←] [→]