正信偈に続き念佛和讃を行譜の節でお勤めするもので、和讃が六首唱えられ回向で終わります。 佛光寺派の正信偈には「真譜・行譜・草譜」の3種がありますが、真譜は本山でしか用いられず、草譜は行譜と同じ節なので実質は行譜1種ということになります。 また、念佛和讃には「行譜・草譜・速譜」の3種がありますが、後者ほど節回しが省略されるだけなのでこちらも実質1種ということになります。 そのような訳で「行譜正信偈六首引」は、佛光寺派において最も中心となる差定(さじょう)で日常勤行をはじめ重要法要においても用いられます。
彌陀成佛の このかたは
いまに十劫を へたまへり
法身の光輪きはもなく
世の盲冥を てらすなり
二首目
智慧の光明はかりなし
有量の諸相ことごとく
光暁かふらぬものはなし
眞實明に歸命せよ
解脱の光輪きはもなし
光觸かふるものはみな
有無をはなると のべたまふ
平等覺に歸命せよ
四首目
光雲無碍如虚空
一切の有碍に さはりなし
光澤かふらぬものぞなき
難思議を歸命せよ
清淨光明ならびなし
遇斯光のゆへなれば
一切の業繋も のぞこりぬ
畢竟依を歸命せよ
六首目
佛光照曜最第一
光炎王佛と なづけたり
三塗の黒闇ひらくなり
大應供を歸命せよ
願以此功徳
平等施一切
同發菩提心
往生安樂國