阿弥陀仏(あみだぶつ)

遥か昔。仏の元で修行されていた法蔵菩薩は、さまざまな仏たちの浄土の善い所悪い所を見定め自らも浄土を作りたいと考えました。 そして長い年月の間思いを巡らし『煩悩多き人々をありのままで残らず救いたい』というこの上ない素晴らしい願いを立てました。 そして師の仏に『この願いが必ず成就されなければ仏には成りません』と誓い、長い年月をかけて阿弥陀仏と成られました。 今の世に、仏と成られているということはこの願いが成就された証しです。この願いこそが「他力本願」といわれるものです。

「アミダ」とは梵語(古代インド語)の『amit-ayus(ア ミ タ ー ユ ス)』『amit-abha(ア ミ タ ー バ)』を音写したもので、 「アミターユス」は無限のいのち(・・・)・寿命を意味し、「アミターバ」は、無限の光明をもつものを意味します。

法蔵菩薩の立てた願いは全部で四十八あります。この中の十八番目の願いが『すべての人々を救う』というもので、四十八願のうちでも根本の願いであるといわれます。 得意とする芸のことを「十八番(おはこ)」といいますが、これはこの「十八願」からできた言葉といわれています。